エピソード9.2 お笑い時代

ジャングルジーム ジャングルジーム 鈴が鳴るぅ〜
 今日は〜 楽しい〜 クリスマス〜 いぇい
 

いぇい・・・ イエイ・・・ 遺影? いえいえ 笑えない・・・

劇団家族解散の公演が無事終了し、
クリスマス・イヴの夜、高崎行きの新幹線に乗った。
運命の夜のはじまり、はじまり。

エピソード9.2(番外編)

Nipponのクリスマスは
恋人記念日。 イルミネーションに装飾された高崎の街路樹に、幸せそうなル・クプル達がキラキラと写し照らされる。

チュウ (* ^(^ * )あっちも(; ̄〓 ̄;)こっちも( * ^)^ *)チュウ

ボクは1人、あの人が待つ部屋へ歩き始める。
トボトボ テクテク トボトボ テクテク トボトボ テクテク トボトボ テクテク ・・・

アパートに到着し、玄関チャイムを ♪ピンポーン♪ ガチャッ

『おぅ! 入れよ!』

待っていたのは篠。 (オトコかょ!)
中1から高3までの6年間 共に上信電鉄に揺られた、共に『キャンベルぅ〜』って電車の窓から叫んでくれた、中3の時136人中 共に135番でビリになった、そんなボクの親友。

中1の頃はバブルで超チョー羽振りが良く、13歳のクセして財布の中には常に
10万円以上はあった。
ケド時代が変わりバブルが弾けた後の篠は貧乏のドン底。
実家の下仁田ではなく、高崎にアパートを借りて独り暮らしをしながら予備校に通っていた。

篠『こないだの舞台、観に行ったよ! あの箇所が笑えたな〜 ステージの須賀が羨ましかったョ。』
なんだよ! 不気味なくらいヨイショするじゃん! 凸(*▼▼) テレルゼ コノヤロー

篠『オレもサァ、
お笑いやりたいんだよ!』
須『へ〜、イイじゃん! 篠はオモシロイからイケると思うよ! 頑張れ!』

篠は小学校の頃からひょうきん者で、隣りの小学校のオレッチでさえもその存在は良く知ってた。
勢いがあって、声デカくて、あげ足を拾いまくって、目立ちたがり屋で。

篠『いやいや、そじゃなくて… 
須賀とコンビでやりたいンだ!』
須『え? なぬ? 俺? ♪オレオレオレー?』

でもオレッチも実はその頃、劇団家族解散のドタバタでくだらない茶番劇で、お客さんに笑っていただける事への喜びに目覚めちゃてて、(お笑いやりたいな)って密かに思ってたトコでした。 ん〜タイムリー!

篠『…ホンデモッテこんなオーディションがあるんだ! 一緒に受けてみよーぜ!』
須『 |)゚0゚(| ホェー!! え? コレ大手プロじゃん!』
篠『イイじゃん! ホンの
こてしらべのつもりでサァ!』

ところがなんと、トントントーンってウマくいっちゃって、結局そのプロダクションで採用してくれる運びとなりました。

篠は初めてのステージでガチガチに緊張。 オイラは自分を天才と勘違いして鼻高々の天狗状態。
でも実際問題、3ランクにレベル分けされた多くの若手芸人達の厳しい競争の中で、ごく数組の一握りだけしか居残れない一番上のグループで活躍させて頂けました。
(プチ自慢)
だから、かなり天狗だった

当時、フジTV主催の大イベントが原宿であった。
『ライヴUFO』
今で言うトコの『お台場冒険王』みたいなモンです。
まだコンビニのCMにチョイ役でしか出てなかった
鈴木蘭々ちゃんをソコで見て、ひと目で大好きになっちゃったボクちゃんでした。 おめめハートちゃんダョ

プロデューサーさんに気に入られた僕らは、出番が急に増えた。 すると劇場長の僕らに対する態度も今までと大違い。 急に優しくなったりチヤホヤしてくれたりした。
だから、さらに天狗になった

ネタを考えるのはいつもオレッチ。 そして、いつものネタ合わせ場所は渋谷の宮下公園。
ゲーマーの篠は毎回、待ち合わせ時間ギリギリまでゲームしててオイラを待たせる。

ある日ネタ合わせしてると、拾ったパンの屑を鳩にあげてたホームレスの皆さん達らがドコからとも無く面白がって集まってきた。
僕らも面白がって色々ネタを披露した。
大いに喜んでくれたホームレスさんが御礼にと、さっきまで鳩にくれてたパンの残りを『
食べろ!』って差し出した。 さすがに食べはしなかったケド、有り難いファンの気持ちを受け取った。

帰りにゲーマーの篠が『ゲーセン行かねぇか?』と誘ってきた。 一切GAMEオンチの須賀でスガは、
須『ゲ〜セン? ゲイ専門店?って事? イイよ! イクイクぅ〜』

相変わらず篠は『ショーリューケン! アタタタタタ!』なんて声に出しながら喧嘩ゲームをやってる。
オイラはというと、アクション系は出来ないから占いゲームにチャレンジしてみた。
質問に『Yes』or『No』で答えた結果をもとに、寿命を計算するという占いゲーム。
・・・ 気になる結果は…? 『
56歳』でした。
(なんだよ! 早死じゃん! もっともガン家系だし、不摂生だしな〜。アイツにもやらせるか!)
須『オイ! 篠篠! コレ超おもしれぇよ! やってみ! オレ早死だった。。。』
篠もやってみた。 ・・・ 気になる結果は…? 『
15歳

篠『⊂((〃≧▽≦〃))⊃ぶぁっはっはっ!! 15歳って! 過去じゃん!』
須『ヾ州≧∇≦州ノ彡☆力" ノヽノヽノヽノヽ!! 死人かよオマエ!』
   超 ウ ケ た ☆ !
須『オマエはもう、死んでいる…』(北斗のケンシロウ風)
篠『あべし〜 ひでぶ〜 ってゴルァ!!』』』
(x_x) ☆\( ̄  ̄*)バシッ ノリツッコミジャ!

続いて挑戦したのが人生バイオリズムGAME。
僕らは自分達の今後の活躍を期待して、これからのバイオリズムを占ってみる事にした。
非常に良く出来てて、1日1日ごとに過去&未来の1年間のバイオリズムが折れ線グラフで見れるってやつ。
・・・ オイラの気になる結果は…? んまぁ、40点〜80点の間をバイオグラフが波打ってる。
あ〜何ヵ月前が良かったンだな〜とか、何ヵ月後が悪いンだな〜とか…
んまぁ、その程度

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

篠も引き続きチャレンジしてみた。 ところが…
1週間ぐらい前のグラフから急降下! どんどん(↓)へ(↓)へ。。。 
そしてその線は、今日の日付『6月26日』の位置でついに『
ゼロ』のラインまで落ち、その後も明日以降の未来はダラダラとレベル10〜高くても20程度のビックリする低さ!

篠『⊂((〃≧▽≦〃))⊃ぶぁっはっはっ!! ゼロって! 最悪じゃん!』
須『ヾ州≧∇≦州ノ彡☆力" ノヽノヽノヽ!! ゼロなんて事も有り得ンの?!』
   チ ョ ッ ト 笑 え な か っ た ・・・
須『オマエはもう、死んでいる…』(北斗のケンシロウ風)
篠『あべし〜 ひでぶ〜 ってゴルァ!!』』』
(x_x) ☆\( ̄  ̄*)モッカイ ノリツッコミ ペシッ!

明日はプライベートの日にして明後日の28日に、いつもの場所でいつもの時間にネタ合わせするハズだった。

その頃すっかりボクのハニーフラッシュは
マイチingだった。
日々ピリピリ、キリキリ、イライラしていたボクの不安定な情緒をいつも癒してくれる。
27日はOffなのでマイチingと
おデート。 彼女はボクを日常の世界から解き放ってくれた。

さて、また明日が来ちゃった・・・
ネタを考えるのはいつもオレッチ。 そして、いつものネタ合わせ場所は渋谷の宮下公園。
ゲーマーの篠は毎回、待ち合わせ時間ギリギリまでゲームしててオイラを待たせる。

そう、その日も随分と待たされた。 。 。 。 。
ケド、その日は待っても待ってもヤツは来ない・・・
でも、その日は不思議なほど次から次にと面白いネタが頭に浮かぶので、ネタ帳がどんどん埋まっていった。

つい夢中で一心不乱にカキコんでたら、
『アレ〜? 篠さんは〜?』
見るとソコには篠ファンの女子中学生達が3人。 いつも出待ちしてくれてるコ達だからスグに解かった。

(気が付けばもう、下校の時間かぁ〜。) お日様が西のビルに沈みかけてた。

聞けば今日のネタ合わせが終わった後、篠にバッティングセンターに連れて行ってもらう約束をしていたンだそうで、とても残念がってた。
(代わりにファンサービスしてあげなきゃ!)
須『オレッチで良ければ一緒に連れてくじょ〜♪』

バッティングセンターで汗を流し、アイスを買って、中学生だから遅くなる前に駅まで送り届けた。
部屋についてまたネタ帳をひろげると、電話が鳴った。
(マイチingかなぁ〜
)ルンル〜ン♪♪

須『も〜ちもち〜? マイチingぅ〜?』ルンル〜ン
♪♪



電話の相手は篠の母だった。。。 ボクは耳を疑った。。。



享年19歳。 旅立つにはあまりにも早すぎる、突然の最期だった。



俺らにはまだ果たせぬ夢があるじゃないか!!
未来がスグそこに見えてたハズなのに。 

死んでんじゃねぇよ! バカ!
明日からどう過ごせばイイんだよ? 

ボー然と部屋に立ちすくむオレ。   涙も出ない。

再び電話が鳴った。 マイチingだった。
(携帯電話が無かった時代の方が、人間の以心伝心力ってスグレテた気がする)

いつもと違う受話器の先の、ボクのタダナラヌ気配に心配そうなマイチing。
マ『ナニがあったの? 言って!』
須『
篠が・・・ 死んだ・・・
マ『スグに逢いに行くから、そのまま一歩も出ないでその場所に居な! ね!』震える涙声で受話器を置いたマイチingは、ホントにスグ来てくれた。

こうゆー場合って、相方としてその日の夜の内に篠のトコへ行ってあげるべきなのだと思う。
でも、マイチingも心配してたように、あまりにも放心状態過ぎて自分の取る行動に自信が持てなかったし、なによりその夜は、無限を感じる程に大きなマイチingの存在に守られて居たかった。

朝までマイチingは一緒に居てくれた。 とっても安心できた。 
救われた。
今日からも頑張っていこうと思えるようになった。

本当に今でも感謝しています

つづく!

次回
エピソード9.3は、独りになってからの苦悩と、そして故郷の群馬へ・・・